Cisco in Israel 2


Cisco in Israel


 同社の M&A 戦略の基本としてあるのは、企業を買収するために、地元に R&D センターを開設することだ。この辺りは、R&D センターがイスラエルに集中していることからもわかる。具体的に調べていないので定かではないが、恐らく、米国、欧州など聞いたことがある通信関連のナショナルカンパニーはほとんど、イスラエルに R&D センターを開設しているはずである。


 1997年に R&D センターをイスラエルに開いた。その後 CiscoM&A 戦略のひとつとして、その後イスラエル企業の M&A を加速させている、というより、買収が可能になったのだろう。


 3 年後の 2000 年以降から、イスラエル企業の買収が始まる。当たり前のことだが、四国ぐらいの大きさの国にいて、そこに生活する研究員がいるということが、やはり大きいと思う。

Cisco が買収したイスラエル関連の企業


・Infogear
2000 年 3 月
Appleと「iPhone」の訴訟でもめた同社の買収。


・HyNEX
2000 年 6 月
 当時イスラエルの Elbit ( 大手ハイテク企業 ) の子会社でもあった HyNEX 社を約1億2,700万ドルで買収。


・P-cube
2004 年 8 月
IP サービス管理プラットフォーム技術を提供するベンチャー企業を 2 億ドル相当で買収。


・Penta Com
2000 年 5 月


・Sheer Networks
2005 年 7 月
SP や大企業向けのインテリジェントネットワーク/サービス管理製品開発


・Actona Technologies
2004 年 6 月
地理的に分散しているオフィス間でデータを一元管理できる広域ファイルサービスソフトのメーカー。


などがある。

Cisco の買収企業の一覧に下記の企業等も追加してみたい。


2000 年 
Qeyton Systems (光ネットワーク:MDWDM 大都市高密度波分割多重送信 技術) ArrowPoint(コンテンツ スイッチ プロバイダ)
Atlantech Technologies
JetCell
PentaCom
Seagull Semiconductor
Komodo Technology (VoIP(音声IP伝送))
HyNEX ( IP+ATMネットワーク )
2001 年
2002 年
2003 年
2004 年
2005 年
2006 年
2007 年
要更新である。


ただの、Cisco の買収したイスラエル企業、世界の企業になってしまった。日本企業が、こういった買収戦略をとることは難しいし、現実的に考えて、リスクが高すぎる。イスラエルのつながりで行くと、大手商社、大手電機メーカーが提携する。あとは、個人のネットワークでこういった企業を相手にエージェント的にビジネスをやっていくのかというところに落ち着いてくるのかと思ってしまった。


日本のテクノロジーベンチャーも、どういう戦略をとっていくのかということで、適切な戦略をとれる企業が今後生き残っていくのだと思う。


買収戦略に関しては、下記参照をご覧ください。(これでは駄目だが・・・)いかに先端技術分野で目利きであり続けるそれを実行していることが、買収戦略を支えているようです。


参照
米国における情報技術企業のM&A戦略
シスコシステムズ2000年度第4四半期及び通期業績を発表
買収の狙いは新たな市場構築にある--シスコのM&A戦略責任者に聞く
セミナー情報 : ハイテク企業のM&A・ベンチャー投資
Cisco の M&A 戦略


( 2007年 12 月 1 日 )
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