イスラエルから見た日本の環境技術 4


イスラエルから見た日本の環境技術
Cleantech Water Technologies


かつて、イスラエルが国としてベンチャー企業の活動をバックアップしてきた Yozma ( 現在は民営化されている。 ) というプログラムと同じ範疇と捉えているのだろう。日本の政府が支援する NEDO のような独立行政法人というのは、立派な政府による R&D 分野の投資だと捉える。日本は、コンセプトを打ち出すのが下手であまり浸透しないが、欧米のコンセプト重視のメディア活用で、地球温暖化CSR ( corporate social responsibility ) ・ CSI ( corporate social investment ) が盛んに言われはじめてきたが、日本は既に実践してきているのである。


日本の先導的な VC も環境技術分野への投資を進めるべく、Green fund (環境ファンド) の活動に注視している。私も驚いたが、この手のファンドを日本は、1999 年ごろから相次いで設立されてきている。


1999 年と言えば、調度、地球温暖化の京都会議があった頃だろう。伝統的に CSI ( corporate social investment ) は環境分野を扱ってきた。最近、Cleantech と名前を変え、環境分野への視線が熱いが、既にその頃から投資している人からすれば、「何を今更・・・」と思っている人は多いはずだ。より多くの、資金の流入を見込みたいのだろう。


彼女たちの調べたところによると、SRI 系のファンドは、2004 年までに 11 個あったそうだが、 ( 多分このデータだと思うが、[http://www.nikkei.co.jp/tento/vc/20021106e3ki054505.html ) 大和総研の SRI 型の投資ファンドは合計 21 個までに ( 志のあるお金 ) なっている。この情報は古いので、今ではもっと多いと思う。背景としては、随時環境に対する税制が改正され続けていることなどもあるだろう。( 環境省 > 総合環境政策 > 税制改正の結果について )


イスラエル人が他国をほめるのは、いささか気持ち悪いが、環境ビジネスに関して言えば、市場規模も既に存在し、日本政府の関心も高く、バックアップもある点、成長が見込める点、環境分野が様々な分野が多数存在している点などから、日本には環境関連の会社に多くの成長機会があるという分析である。代替エネルギー、水技術、など多くの分野が存在し、日本はこの分野では確かに魅力的だと彼女たちの目には映るようである。


ただ、全てを否定する気はさらさらないが、個人的には環境は先進国のエゴだと思っている。それと、イスラエルはやはり一枚岩ではないなと。


(参照IVCJ : The New Cleantech Revolution P.53 2006 Vol.2)
( 2007年 11 月 12 日 )
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