イスラエルから見た日本の環境技術 1


イスラエルから見た日本の環境技術
Cleantech Water Technologies


イスラエルにとって、日本は環境技術の先駆者と捉えられている。中近東のイスラエルでは、使用できる水が限られており、水が貴重な資源となる。水をどう使うとか、いかに効率よく使うか、といった灌漑技術が発達する。この辺りは農業技術にも通ずる。いかに水を生成するかというところに彼らの問題意識は集中し、その分野に R&D も特化する。


そもそも、水そのものが既に存在するので、日本は水の生成技術は発達してこなかった。(本日某テレビで出井さんが Xeneous の海洋温度差発電を紹介していたが、)せめて、水をどう溜めておくとかそういう習慣だと思う。日本は、水をうまく利用し、どう付き合っていくかという技術が発達してきた。水害、台風などもあり、治水や汚水処理技術が発達するのが日本である。


過去、イスラエルでは塩分濃度差発電とかの研究がなされてきた。日本では海洋温度差発電である。日本は、いかに電気を生み出すかという視点から、イスラエルはいかに水を生み出すのかという根源から考えられており、水技術だけとっても比較してみると面白い。


イスラエルから見ると、日本の「水とどう付き合っていくか」という技術は、水をどう生成していくのかといった部分にも通ずるのであろうというところから、日本の水まわりの技術、環境技術に関心があるのではないかと思っている。


イスラエルHarel-Hertz Investment House の Business Development Manger の Liron Neugarten と、マーケットリサーチの専門家の Reut Harari らが、日本の環境技術に対する調査をしている。


日本の環境省の資料 ( http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=4132 ) によると、


''環境ビジネスの市場規模は、2000 年には 29 兆 9 千億円だったものが、2010 年には 47 兆千億円、2020 年には 58 兆 4 千億円になると推計され''


となっている。(この部分はそのまま引用)


この資料などが、彼女たちの関心を惹き付けたのかもしれない。この資料を見ると、日本の環境技術分野がいかに多岐にわたっているかがわかる。環境技術の市場規模は、GNP に対する割合で 1997 年の 2 %から、2010 年には 3.7 % に達するとされている。また、参考までに、 International Energy Association2006 World Energy Outlook ( 2007 年度版もでている。 ) によると代替エネルギー関連、「 Other Renewable 」 エネルギーの占める割合は、現在の 5 倍になるという予測が出ている。


さらに、『環境ビジネスの市場規模及び雇用規模の推計結果』は、平成 12 年、14年と 2 度行われており、12年度の調査より、14年の調査のほうが数字が上回っている。


(参照IVCJ : The New Cleantech Revolution P.16 2006 Vol.2)
( 2007年 11 月 11 日 )
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