イスラエルのIPOとM&A



イスラエルIPOM&A


昨年のテルアビブ証券取引市場の活況と、一昨年 2005 年はいったいどのような状況だったのか??まず、2005 年度の海外も含めて イスラエルIPO を果たした企業を見てみよう。


やはり NASDAQ へは総額が大きい企業の公開が多い。
NASDAQ
●Commmunication
Scopus ( 32 )
Ituran ( 72 )
Saifun ( 135 )
●Life Sciences
Shamir Optical ( 64 )



※( )Amount Raised ( m$ ) 調達金額
LSE ( London Stock Exchange )
●Communication
Frutarom ( 101 )


AIM ( Alternative Investment Market )
●Communications
Formula Telecom ( 8 )
Ki-Bi mobile ( 19 )
LeadCom ( 23 )
Adamind ( 28 )
●CleanTech
Amiad Filtration ( 14 )
●Software
Vigilant ( 18 )
Orpak ( 26 )
Visual Defense ( 50 )

※( )Amount Raised ( m$ ) 調達金額


FFT ( Frankfurt )
●Commnunications
Electronics Line


Singapore Exchange Limited (SGX)
●Miscellaneous
Sarin ( 13 )


※( )Amount Raised ( m$ ) 調達金額
TASE
●Life Sciences
Kamada ( 7 )
TopSpin Medical ( 8 )
Can-Fite ( 10 )
Nasvax ( 11 )


※( )Amount Raised ( m$ ) 調達金額

イスラエルNASDAQ への公開企業が多いことは知られているが、それも 2000 年までに公開された企業の貯金数が、現在でも NASDAQ への多さへとつながっているからだろう。1995 - 2000 年までは、コンスタントに NASDAQ への公開が続いた、1998 年を除けばいずれの年も、10 社以上が公開をしている。しかし、2000 年以降は、5 社以上公開を果たした年はないのである。


数字は流れの中を見ないとその先を読めなくなる。


 それよりも気になる数字は、各ハイテク分野でよく知られる世界の大手企業による M&A の額が IPO の額を大きく上回るのだ。単純に比べられるものではないのだが・・・そういう話は抜きにして。 2005 年では 72 社、総額 27 億ドルであったが 、2006 年には 79 社、総額は 100億ドルに達している。ちなみにインターネットバブル期であった 2000 年 は、65 社、175億ドル。買収企業としては、eBay、HP、CiscoIntelMicrosoft、などからの買収はもちろん、イスラエル関連企業の ZORAN、EMC なども買収を行っている。


一概に NASDAQIPO で公開される企業数や、総額で判断するべきではないとは思う。ただ、背景の一つとしては、イスラエルベンチャー企業の経営者は、各ハイテク分野でよく知られる世界の大手企業でかつて働いていた人が多く、IPOM&Aの後、また、ベンチャーをやるという傾向もよく見られる。


いずれにしても好循環が生まれているようだ。


( 2007年 7 月 13 日 )
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